■好奇心から生まれた実験をそのまま作品に

ブルーポンドの青池茉由子さんが作っているのは、水のような、氷のような、そしてときには石のようなガラスのアクセサリー。フュージングと呼ばれる技法で作られていて、質感や色合いはさまざまですが、どれも「自然」という言葉がよく似合う、自由で心地の良い形をしています。

青池さんがガラスに出合ったのは大学時代のこと。授業でさまざまなものづくりに触れる中で、「ガラスが一番未知で、『仲良くなりたい』と思う存在」でした。「一粒のガラスが、どのくらいの温度でどんな風に溶けて、どんな表情を見せるのか。それが知りたいと思って」と、青池さん。その気持ちは今も変わっていないようで、作品を作る際にはガラスの種類や形によってさまざまな温度を試しながら溶かし、その性質の違いを楽しんでいるそう。「アクセサリーは、私の実験をそのまま身に付けてもらっているような感じです」。

大学を卒業してからは縁あって園芸はさみを作る鍛冶屋に勤め、結婚や出産などのライフイベントを経て、2015年に地元である札幌へと帰ってきた青池さん。ガラス同様に学生時代から好きだったイラストやデザインの仕事を始めるために2015年に「アトリエブルーポンド」を立ち上げました。

そして数ヵ月経った頃、「ガラスのワークショップをやってもらいたい」という誘いが来たことをきっかけに再びガラスの道へ歩み出します。初めはシェアアトリエを使いながら制作し、2019年からは自身の工房を構えました。「最初のワークショップは既製品のガラスを使う簡単なものだったのですが、それをしたら、『ガラス自体を溶かしたい、表情を見たい』と思ってしまって」。

現在も、イラストやデザインの仕事をしながらガラス作品を制作するという二足の草鞋を履く青池さん。「気が多いんです」と笑いながら話すとおり、本業のほかにも写真や音楽活動など力を入れていきたいことがたくさんあるそうで、最近ではガラスを使った楽器や音の出るモビールの展示など、これまでとは違った作品の広がりを楽しんでいるという。

「光の当たり方で、ガラス自体の見え方だけでなく、影も変わるんです。影の中に光が入り込むこともあったり…。素材の特性を一つひとつ体感しながら作っていきたいと思っています」。

「気が多い」青池さんが、気づけば長年飽きることなく繰り返してきたガラスの実験。「ガラスが『こうなりたい！』と思っているように感じることがあって。それはガラスの種類によって変わるんです」。これからも青池さんにとってのガラスという素材は、一番未知で、好奇心を刺激する存在であり続けるのでしょう。

■商品紹介

ガラスをカットして、窯で融かしたり、ルーターで削ったりすることで作り上げたブローチ。
光を取り込んでさまざまな表情を見せてくれます。

■作り手　青池茉由子さん（札幌市）

デザインアトリエBLUEPOND代表。「ものがたくさんあって、気軽に捨てられたりする世界で『ものづくり』をしてもいいのか、迷いもありました。でも、だからこそ『ちゃんと良いものを作ろう』と思っています」。
 

■商品詳細
 

商品サイズ：
縦約4.5×横約4.5cm

商品素材：
ガラス、真鍮金具

※2024年9月23日までの期間限定販売です。

■レターパックライト発送

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ご入金確認後5営業日で発送予定。

■熨斗

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