（文・武田愛花／スロウ81号掲載）



東川町の中心地に店舗を構える、カフェ「liko(リコ)」。2015年に東川町に移住してきた桐原紘太郎さんが営むカフェです。ソフトクリームやドリンク、ハンバーガーなどを提供しており、取材に訪れた日も多くの観光客が訪れていました。

カフェを営業する傍ら、桐原さんが手がけているのがビーントゥバーチョコレートです。お洒落なパッケージに包まれたチョコレートは、カカオ豆の焙煎から包装に至るまですべて手づくり。そんなこだわりいっぱいのチョコレートですが、実は当初、ソフトクリームのトッピング用として作り始めたものでした。



「お店を始めた頃はアイスクリームとジェラートを販売していて、ソフトクリームはやらないの？　とお客さんからよく聞かれていました。そこで思いついたのが、大学時代を過ごしたアメリカでよく食べていたチョコディップソフト。その味をお店でも再現したいと思ったんです」。せっかく作るなら、自分も納得できるおいしいものを提供したい。そう思った桐原さんは、ソフトクリームミックスを自家製で作ると共に、チョコレートも自分で作ろうと決めました。



しかしチョコレートづくりは全くの未経験。当時日本でビーントゥバーチョコレートを作っている人は少なく、海外の人がYouTubeで発信していた動画を見ながら製造工程を学んだり、専用の道具を買い揃えていったそう。動画を参考にしつつも、最後に頼りになったのは自分の舌でした。アメリカで食べた味の記憶を頼りに、何度も試作を重ねながら理想の味に近づけていったのです。



さらに桐原さんがチョコレートづくりに足を踏み入れた理由がもう一つ。過去に東川町のクラフトビール、「東川エール」を造ったことでした。「クラフトビールが好きで、町のクラフトビール好きと集まった時に、東川町って水がきれいだから、ビールにしたらおいしいものが出来上がるんじゃないかという話になったんです」。それからビールのレシピを作り、旭川市にあるビール工場で樽を借りて醸造。製品化に至り、反響に手応えを感じたといいます。

自分たちで材料を調達して、一から作る。試行錯誤する楽しみと、達成感を感じたクラフトビールづくりの経験が、チョコレートづくりを後押ししました。そうして念願のチョコレートが完成し、チョコディップソフトを販売し始めるとたちまち人気商品に。夏には次々と売れて、販売用のチョコレートの製造が間に合わなくなるといううれしい悲鳴も上がっています。



桐原さんが東川町に来て9年目。これからの展望を尋ねると、「ゆっくりしたい」という意外な返答が。「多分、ゆっくりできる性分ではないと思うんですけど。でも、無理やり何かをやろうっていう気持ちは無くて。本当に縁があるものしかやらないと思います」と笑って答えてくれました。

クラフトビールもチョコレートも、「やってみたい」という気持ちを原動力に、一歩踏み出してきたからこそ生まれたもの。自分ですべて手がける分苦労もありますが、出来上がった時の喜びには敵いません。手づくりの楽しさとこだわりを詰め込んだチョコレートを、皆さまにもお届けします。

 

カカオ含有率60％と90％のチョコレートをセットでお届けします。

材料はカカオ豆と北海道産のてんさい糖のみ。豊かなコクとすっきりとした後味が特徴です。くせがなくビーントゥバーチョコレートが初めての人も食べやすいとの理由から、ガーナ産のカカオ豆を使用しています。

NUPURI（ヌプリ）という商品名はアイヌ語で「山」という意味。名前のとおり山をイメージした三角形の形をしています。パッケージはデザイナーとしても活動する桐原さんが手がけました。

 

大学卒業後は東京でデザイナーとして働き、結婚後に福岡県の糸島へ。その後世界各国を巡り、東川町へ移住しました。

 

商品内容：NUPURIチョコレート 60%、NUPURIチョコレート 90%×各1

賞味期限：製造から6ヵ月

原材料：カカオ豆（ガーナ産）、てんさい糖（北海道産）

※小麦粉、乳製品、ナッツ、オレンジと同ラインで製造しています。アレルギーをお持ちの方はご注意ください。
 
 

10点まで同一の送料でお届けします。

※システム上、1点ごとに送料が加算されます。ご注文後、送料を変更して決済いたします。
※夏季（5〜10月）は冷蔵発送となります。
 

ご入金確認後5営業日で発送予定。
 
 

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