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■木目の面白さに出合える、小さな暮らしの道具。
(文・片山静香/スロウ77号掲載)
木材の節やひび割れは、見た目や強度の面から敬遠されるこの多い部分です。けれどその無骨だったり歪んでいたりするところが、ときに機能面の不足を補うほどに、無性に可愛らしく思えてしまうのもまた事実。 ミタニ木工の三谷匡平さんが作る木工小物には、そんな節やひび割れといったいわゆる「木の個性」がそのままに活かされています。
「思いもよらない木目が出てくると、楽しいですよね」と話してくれる三谷さんの手の中には、大胆に節の模様が残った小さな花器。ぷっくりと丸く膨らんだような形で、ちょうど球根のよう。
三谷さんが作るのは、花器やランプシェード、カトラリー、クマの置物などの生活雑貨。木工を始めたのは、自宅を建てる際に自分や家族のために家具を作ったことがきっかけ。妻の香奈さんの「こんなのが欲しい」というリクエストに応えるうちに小物のラインアップが増え、記録用にと始めたSNSから問い合わせが来るようになったそうです。2年ほど前からは、セレクトショップへの卸やイベント出展などを始めています。
■自然の中のモチーフをこだわりのフォルムに。
モチーフは、三谷さんが昔から好きだという植物などの「自然の中のもの」。デフォルメしつつも「カワイイじゃなくて、リアルなものが好き」。SNSで人気が高いというクマの置物も、北欧で作られたリアルなシロクマのガラスオブジェが元になっているのだそうです。
自宅用にと制作し始めたのがきっかけとはいえ、自宅の一画に設けられた作業場には本格的な道具がずらり。大型の機械こそありませんが、電動の糸鋸に加え、ノミや彫刻刀は50本以上。木材を切り出すために使う型の数々からも、並ならぬ探求心が感じ取れます。「作った作品を家で飾っていると、気づけばまた(匡平さんが)彫って修正し始めてるんです」とは、香奈さんの言葉。「ここを少し変えればもっと良くなるかもしれない…」そんなふうに考えたら、やってみずにはいられない性分のようです。
■個体差が愛おしい小さな花器のある暮らし。
本誌通販で扱うのは、いずれも植物をモチーフにした小さな花器。形はごくシンプルですが植物の特徴がよく反映された温かさがあります。「好きなものじゃないと作れないんです」と話す三谷さん。自宅の庭には花や果樹が植えられていて、8月の取材時、枝にはアゲハチョウの幼虫や蛹の姿も見られました。日ごろから自然の営みを愛でながら暮らしているから、いざモチーフを作品に落とし込む際にも、その姿を的確に表現することができるのでしょう。三谷さんが身の回りにある自然に対して向ける眼差しがそのまま、木材という「自然素材」に反映されていると思うと、作品のリアリティがぐっと増すように感じられます。
今回は、素材の面白さをお見せするために、樹種を違えた一点ものをご用意しました。水を入れる仕様にはなっていないため、花を入れる場合はドライフラワーを。何も入れずにそのまま飾っても素敵ですよ。
■商品紹介(そらまめ)
三谷さんが「形も、食べるのも好き」だというそらまめ。
手作業のため、くびれ部分の窪み具合にも個体差があります。壁掛けタイプ。
↑そらまめdカエデ
↑そらまめeホオ
■作り手 ミタニ木工(江別市)
三谷匡平さん、香奈さん夫妻。制作は匡平さん、SNSを中心とした情報発信は香奈さんが担っています(Instagram @302mokkou)。香奈さんが付けているアクセサリーも、匡平さんの作品です。
■商品詳細
商品サイズ: 幅約5×高さ約7×厚さ約3.5cm
■レターパックプラス発送(常温)
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■お届けまでの時間目安
ご入金確認後5営業日以内で発送予定。
■熨斗
対応不可