■家族に支えられてはじまったソース作り。

（取材・文／山口翠　スロウ70号掲載）

お日さまの下で自ら育てた作物を自分の手で加工し、たくさんの人に届けたい。寺町真美さんが思い描いてきた夢。それをかなえたのは、農家となってから5年目となる昨年の秋のことでした。真美さんが作っているのは、深い緑色をしたジェノベーゼソース。その緑色があまりに瑞々しくて、「きれい…」と一言、つい口から漏れてしまいました。



オホーツク海とサロマ湖に面した夕日の町、北見市常呂町。農業を営んでいた夫の太智さんとの結婚を機に、真美さんがこの地へ移り住んだのは5年前。ジェノベーゼソースを作り始めたのもちょうどその頃でした。元々農業に関心を抱いていた真美さん。「自分で育てた作物で加工品を作りたい」。そんな思いを胸に抱いていたと言います。育てる作物にバジルを選んだのは、自分が好きだったから。そのバジルを使ってジェノベーゼソースを作ることにしたのは、バジルソースが大好物だという太智さんがきっかけでした。


写真上／茹でたパスタに、ジェノベーゼソースを30〜50ｇ絡めて完成。チーズは使っておらず、塩は少なめなので、お好みで足してください。鶏肉やタコ、イカなどの具材とも合います。

しばしば太智さんのために手作りのジェノベーゼソースで作った料理を食卓に出していた真美さん。その度に「おいしい！このソース、売った方が良いよ！」と太智さんは大絶賛。身近な人からもらう素直な「おいしい！」の一言は、何よりも真美さんの自信に繋がったのでしょう。「旦那さんの『おいしい」を聞くうちに、ぼんやりと描いてきた加工品づくりのイメージがはっきりとしてきたんです」。当時のことをうれしそうに語る真美さんが印象的でした。

とはいえ、商品化は簡単なことではありません。加工場は？品質管理は？素材選びはどうしよう？未経験の真美さんにとっては、すべてが難問。そこで心強い助っ人となってくれたのは、義母の敬子さんでした。ジャムの加工を19年間手がけてきた経験を活かし、手取り足取り瓶詰め加工を指導。まさに「おんぶに抱っこで」と真美さん。「お義母さんがいなかったら、ここまでできていなかったと思います」。こうして、ジェノベーゼソースはついに商品化。真美さんの夢は現実のものとなったのです。


写真上／瓶詰め作業も全て手作業で。加工してすぐに冷凍しています。それにより新鮮な色味が保たれているのです。

 

■瓶に詰められた真美さんのこだわり

誰でも安心して食べられるものにしたいと添加物・化学調味料を一切入れていないジェノベーゼソース。試作を繰り返して選んだ素材は、安全面はさることながら、より豊かな味わいを生み出しています。ソースに欠かせないオイルは、その搾り方にまで注目。コールドプレス製法で搾られたグレープシードオイルを使い、まろやかでチーズのようなコクを出しています。香りづけは、常呂町産のピンクニンニクで。一般的なニンニクよりも味が濃く、ソースの良いアクセントになっています。


写真上／モッツアレラチーズとスライスしたトマトを交互に重ね、塩とブラックペッパーをふって。仕上げにジェノベーゼソースをかけて完成。


写真上／試食したスタッフからも好評だった食べ方。パンに塗ってトーストするだけ。粉チーズをかけるとさらに風味が増します。

パスタソースとしてはもちろん、お肉料理、めんつゆや納豆などの和食とも合う万能なソース。このソースを使えば、普段の料理がガラッと様変わり。「気軽に味の変化をつけることで、料理を楽しんでもらいたい」と真美さん。コロナウイルスの影響で、自宅での食事の機会がぐっと増えた最近。何だか料理が楽しめないときも。味つけにマンネリを感じたときも。一家の食卓を支える皆さんの心強い味方になってくれることでしょう。

 

■商品紹介

バジルジェノベーゼソース100ｇ。パスタソースの他、塩ゆでしたジャガイモにかけたり、ピザソースやサラダのドレッシングとしてもおすすめです。

 

■作り手　緑夢ファーム　寺町真美さん（北見市）

5年前、結婚を機に常呂町へ移住。夫の太智さんは、常呂町の農家「緑夢ファーム」の代表です。中学3年生の息子と4歳の娘の4人暮らし。



 

■商品詳細

賞味期限：製造日より冷凍で18ヵ月

内容量：100ｇ

原材料：バジル（緑夢ファーム産）、ピンクニンニク（常呂町産）、グレープシードオイル、カシューナッツ、食塩

備考：数量限定でのお取り扱いとなります。

 

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