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■今日も、あの木造校舎にて
(編集部・萬年とみ子、スロウ66号掲載 もう一度訪ねてみました)
「十勝の木のうつわ」の工房、幕別町の木造校舎を訪ねるのは、およそ8年ぶりのことです。佐々木要さんの仕事場の最大の特徴は、「木材」が大量にストックされていることかもしれません。
今回訪ねてみると、冬の日差しが差し込む元教室だった部屋には、以前にも増して、あらゆる場所に所狭しと木材が置かれていました。壁に立て掛けられているもの、コロンとした形のものは床に転がされていたり。一体、何年分のストックがあるのでしょうか。若い頃に勤めていた材木屋さんが廃業する際に引き受けた木材に加え、目に付くたびに買い足し、補充してきたものばかりです。
木工職人にとって、材料は命同然。これだけの木の種類、量が揃っていれば、きっと心置きなく目の前の仕事に没頭できることでしょう。
同じサイズの平皿を何十種類もの異なる木で展開するなど、ため息が出るほど贅沢なものづくりを続けてこられたのも、これら豊富なストックがあって初めて可能だったこと。厚み、サイズなど、器や皿づくりにコンマ何ミリといった正確さを求めつつ生み出してきた数多くの定番品が次々に頭に浮かびます。
一方で、佐々木さんが初期の頃から続けてきたこと。それは、伐られ、挽かれても呼吸を続ける木ならではの命を活かしつつ仕上げていくグリーンウッドボウルやナチュラルエッジボウルなどのシリーズを作ることでした。ここに至るまで、遊び心あふれる世界を一時も手放すことがなかった佐々木さんがいます。
器や皿を手にするたび、職人らしい正確さや繊細さにばかり目がいきがちでしたが、今回、改めて気づいたのは、木の命を自然そのままに活かしながら仕上げられたさまざまな器があることでした。
1点ごとに異なる造形美が光る木の器づくり。湧き出しては流れ続ける豊かな地下水脈のように、長年にわたって休むことなく続けられてきたものづくりの世界です。「好きだから、こうして続けてこれた…」。別れ際、佐々木さんがくれた言葉を反芻する日々は心地良く、同時に気が引き締まる思いがします。
■木製のマグカップとスプーンのセット
日常づかいに一つあれば、食事の時間がより豊かに。考えてみれば、意外に希少な木製のマグカップです。「十勝の木のうつわ」のスプーンをセットに。持ち手部分の繊細な曲線、持ちやすさを兼ね備えた美しさに惹かれます。
■作り手 十勝の木のうつわ(幕別町)
幕別町の廃校舎で木工に取り組み続ける工房、十勝の木のうつわ。丸太を購入するところから始まり、すぐには使わず何年も寝かせてから商品になります。北海道産のさまざまな樹種から選ばれし1点ものとの出合いをお楽しみください。
■商品詳細
商品サイズ:
・マグカップ/高さ約7×直径約9cm
・スプーン/長さ約16cm
商品素材:おまかせ。道産広葉樹各種使用。
備考:
※素材をそのまま活かして作っているため、木の種類が同じであっても、年輪の入り方や色合いなどは、1点ごとに異なります。
※すべて手づくりのため、木の乾燥具合などによっても、完成するまでに時間が必要な場合があります。商品によっては、お届けできるまでに時間をいただくことがありますので、ご了承ください。
■宅急便60サイズ発送(常温)
2セットまで同一の送料でお届けします。
■お届けまでの時間目安
ご入金確認後2ヵ月ほどで発送予定。
■熨斗
対応可
対応可能な熨斗は以下の通りです。ご希望の方は備考欄に記入してください。
・祝いのし紅白蝶結び
・祝いのし10本紅白結びきり
・祝いのし5本紅白結びきり
・仏のし黒白結びきり